箸は今から約3500年前の中国で発生したと言われています。
漢の時代に一般化されたと言われており、日本に伝来して使われるようになったのは
七世紀後半ごろからと言われています。
それ以前にも使われたようですが、箸の用途はお祭りごとの時などに神様に食物を捧げる
道具として使われたと言われています。
当初は竹で作られたピンセットのような形をしていたのだそうで、
八世紀に入ってようやく本格的に箸食がはじまり、それまでの長い手食生活から脱出したと言われています。
平城宮跡から奈良時代初期、中期の出土品として檜や杉で作られた箸が多量に発掘されているそうです。
(「箸の本」本田總一郎著 参考)
古くは竹、そして杉、檜が使われていて、いまでも割箸としての代表的な材料として同じ材料が使われていることはすごいことだと思うのです。
神様に食物を捧げる道具から、人間が食事をする道具へと…
まさしく神と人とをつなぐ「かけはし」の役目を箸はしてきたのだと思います。
また食育の意味でも、肉や魚や野菜など、命あるものを調理し、箸で口に運び、生かしていただくという命の「かけはし」という大きな意味を持っているのだと思います。
今の時代、物にあふれ、使い捨てが当たり前の時代です。
割箸という道具はコンビニエンスストアでお弁当を買えばついてくるもので、材質や形など気に留める事無く使われては捨てられているのが現状だと思います。
しかし、箸というものの歴史や意味や思いを少しでも知ることで、箸という存在がいとおしくありがたく感じていただけるように、箸についてのいろいろをこれからも書いていきたいと思います。
猛暑が続いておりますが、真夏を乗り越えるためにも食事や水分補給、そして休息をバランスよくとりましょう。
そして、西日本の大雨による災害で非難されている方々が一日でも早く心を落ち着けて生活できる日が来ますように、心よりお祈り申し上げます。
2018/7/17
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