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  • 執筆者の写真茶田 勉

割箸屋の息子として

西日本の大雨による被害を受けた皆様、心よりお見舞い申し上げます。

本当に大きな自然災害によって大切な命を落とされたり、家をなくされたり…

胸が痛むのと同時に、いつ自分の身に起きてもおかしくないのだと考えると恐ろしく、

日ごろから対策をしなければいけないのだと考えさせられます。


さて、当社は昭和44年に法人化され有限会社吉野屋商会となる前は

「吉野屋割箸店」という個人商店でした。


なぜ、先代の私の父が割箸屋をはじめたのか・・・?

それは父の生まれ育ったふるさとが、割箸の発祥の地である奈良県吉野郡下市町だったからなのです。


奈良県の吉野といえば桜が有名ですが、それ以前に杉、檜の林業、製材業で有名な地域であります。


山から切り出された杉や檜が製材所で材木として四方を切り落とされた後の背板といわれる部分を無駄にしないようにと考えられて生まれたのが割箸の始まりなのです。

さらにさかのぼり、祖父の代では熱海で「吉野屋材木店」をやっておりました。


つまりは大きな木から指先で扱いができる小さな木にかわっていったのです。

(変わった経緯は「ブログに紹介されました」のリンク先「りょうかんのつぶやき」の記事に書かれていますのでそちらをチェックしてください。)

とにかく奈良県の吉野周辺の山々には山守さんに見守られ、育てられた素晴らしい木々がたくさんあるのです。

そこに吉野で木々にかかわって仕事をされている人たちの思いが込められていて

山の恵みをこれっぽっちも無駄にしないように使われているのです。


私は熱海で生まれ育ちました。

そして割箸屋の父のもとに生まれ、いまでは旅館ホテルなどで使われる消耗品や備品類など全般的に扱っております。

しかし、後を継いで13年やってきて今だから思えること。

それは代々の思いを改めてしっかり受け継いでいきたいと思ったのです。

そこで私はこれまでそれなりにしか持っていなかった箸の知識を勉強して、父が杉や檜の香りに包まれて生きてきた感覚を少しでも自分なりに感じながら商売につなげていきたいと思うのです。


だって、割箸屋の息子として生まれ育ってきたのだから…


原点はそこにあるのだから…


作り手の思いをしっかりと受け止めて、お客様の求めるものを自信を持ってお勧めできるように…

お客様が笑顔でご満足いただけるように…心がけたいと思っております。


そのためにもこのブログを通じて箸のあれこれも発信していきたいと思っておりますので、よろしければこれからもブログをチェックしていただけたらと思います。

お箸やタオルのあれこれを綴ります。

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